女性の職場と資格

〜野菜ソムリエとしてホテルで働く女性〜
リーガロイヤルホテル 勝城めぐみさん

数年前、ファッション雑誌の女性モデルが取得してから一躍世間の脚光を浴び、現在もとても人気の高い資格「野菜ソムリエ」。正式名称は「ベジタブル&フルーツマイスター」と呼ぶそうです。
その資格を取得して、リーガロイヤルホテルのレストラン「ダイニング&カフェ ナチュラルガーデン」でウェイトレスとして活躍される女性、勝城めぐみさん。人気の資格を取得して、一流ホテルのレストランで働く・・・誰もが憧れる女性に、興味深いお話をたくさんお聞きしました。

〜勝城めぐみさんにお会いして〜

「よろしくお願いします」と現れた、小柄な女性。ツヤツヤお肌に、リスを思わせるクリッと澄んだ瞳・・・。「可愛らしい」という言葉がピッタリの第一印象は、「リーガロイヤルホテルの野菜ソムリエ第一号」という看板を背負って立つ女性という、私の中のイメージとは少し違って、意外な感じがしました。

が、実際にお話を伺ってみると、どんなことにも前向きで、現状に甘えず、常に先を目指している芯の強い女性という印象に変わりました。入社して間もなかった勝城さんに、野菜ソムリエの資格を取得するチャンスが与えられたのも、こんな彼女の真摯な姿勢が受け入れられてのことだと感じました。ピンと伸びた姿勢やハキハキとした受け答え、人の話を聞いているあいだの真剣な眼差しは、学生時代、三年間柔道をやっていた(黒帯だそうです!)というお話からも、納得するものがありました。(ご本人談によると、お客様に「ヤワラちゃんに似ている」と言われることがあるそうです。)
大学の専攻は意外にも経済だったそうですが、マクドナルドでのアルバイトで接客業の楽しさを知り、この世界に入ることを目指したのだそうです。

入社5年目の20代という若さにもかかわらず、自分のことだけでなく後輩にも気を配る姿、謙虚で仕事に対する真面目な勝城さんの姿勢は、OL生活○○年の、かなり中だるみした自分自身を、今一度見直すきっかけにもなりました。
「野菜ソムリエ」という一見、華やかなイメージの資格ですが、それを実際に仕事に活かすためには、自分の努力だけでなく、その資格に対する職場の理解、環境、バックアップなども、とても重要なのだということも今回、お話を聞いて知ることができました。

料理講習会で活かせた資格

― 野菜ソムリエという資格を知ったきっかけ
「それまでは全く知りませんでした。入社して3ヶ月ほどしたときに、当時の上司に『こういう資格があるけれど、取ってみないか。』と勧められて・・・せっかくのチャンスだし、じゃぁ取ってみようかなと。」

― 実際にどんな勉強をされましたか?
「(当時は)週一回、スクールに通いました。決められた時間数の講習会に出席して、その後筆記試験とレポート提出がありました。期間にして、約3ヶ月間ぐらいだったと思います。」(現在は、もっと短い期間で資格を取得できるコースもあるそうです)

― 野菜ソムリエとして働くようになって・・・
「お客様に名前を覚えていただけるようになりました。『野菜ソムリエの勝城さんに会いに来たよ。』とおっしゃってお客様がお食事に来てくださるようになって、お店の売り上げに貢献できていると思います。あとは、月に2回、シェフと開かせていただいている料理講習会などの場で、旬のお野菜や保存法などのお話をさせていただいて、この資格を活かせているなと実感しています。

大変な面は、「野菜ソムリエ」という名前だけがどんどん大きくなってしまって、レストランでの本来のサービス業務に、自分が追いつけていないような気がします。「サービスの頂点」と言われるホテルのレストランのウェイトレスとして、もっと、料理の知識、ワインの知識、フランス語の知識など、すべてをバランス良く備えてこそ周りから認めてもらえると思うので・・・」

―新しい野菜の知識などはどのように勉強されているのですか?
「この職場で働いていることがとても勉強になっています。本や雑誌、スーパーなどで見る前に、ここで(新しい野菜を)知ることも多いので、それをインターネットで調べたり、お店に出入りしている八百屋さんにお話を聞いたりしています。休みを利用して、実際に野菜を作っている農家へ足を運ぶこともあります。」

取って損のない資格。仕事の幅を広げて。

―今後について
「私のあとに続いて資格を取った後輩たちに、今以上にもっと、資格を活かした仕事をさせてあげたいと考えています。このお店で最初に野菜ソムリエとしての道を切り開いた者として、後輩たちがあとに続けるよう、道をつくっていってあげたいと思っています。それから、今、ハーブの勉強もしているので、今後、健康を意識した、野菜とハーブをうまく取り入れたものを、なにか提案できたらいいなと思っています。あとは、結婚してもこの仕事はずっと続けていきたいです(笑)。」

―野菜ソムリエを目指している人へ・資格を仕事に活かそうとしている人へ
「やろうかどうしようか迷ったときに、とりあえずやってみることが大切だと思います。私は何かするときに『嫌です』と言わないように決めているんです。『無理かもしれないけれど、やってみます。』と。そう言うことで、そのために知識を増やせるよう自分で努力したり、一生懸命になれる。たとえ、その場では失敗しても、その経験は活かせるし、次のステップアップへとつながると思います。

  野菜ソムリエという資格は、これから先、もっと仕事に活かせる資格だと思います。今までは、青果売場など、活かせる場が限られていましたが、最近はコンビニの商品の企画など、「野菜ソムリエ」という職業に世の中の関心が向けられているので、これから仕事もどんどん増えていくと思います。たとえ仕事には就かなくても、自分の普段の生活にも活かせますし・・・食生活が楽しくなります。持っていて損のない資格だと思います。」

〜インタビューを終えて・・・試食会〜

インタビューのあとに、勝城さんが見立てたお野菜料理を二品いただけることになりました。
一つは味付けをほとんどしていない二種類の色鮮やかな生のニンジンをスライスしたもの。もう一つは、ジャガイモと稚鮎を使ったテリーヌ風のものを、きのこを使ったソースで味付けしたもの。対照的な二品でしたが、どちらもお野菜の素材の美味しさを楽しめる、野菜ソムリエならではの勝城さんのアイディアのいっぱい詰まったお料理、という印象でした。
  野菜ソムリエという資格を通じて、野菜を摂ることの大切さを改めて知った、という勝城さんのお話を伺いながら、私もこれから毎日の生活に、お野菜をできるだけたくさん取り入れようと決意しました。いつまで続くのやら・・・。