何気なくもらっているお給料。しかし、明細書をよく見ると「これって何?」ということがいっぱいあります。社会保険料や税金が引かれて手取りは減ります。各項目別に疑問を解明していきます。

被扶養者が配偶者

 前2回にわたって「扶養」についてお話してきました。今回は、このテーマの最後として、「被扶養者が配偶者」の場合、つまり生計を維持されている人が妻(または夫)の場合に限定してお話します。

先回までの繰り返しになってしまいますが、配偶者の給与収入が年間103万円以下であれば、税法上の配偶者控除、また解説はしていませんでしたが、配偶者の所得がもし年間141万円であれば、配偶者特別控除というものが受けられます。
  そして、被扶養者が社会保険に加入する会社員の妻(夫)の場合で、年間収入が130万円未満のとき、前回お話したように健康保険の被扶養者となると同時に、「国民年金の第3号被保険者」になります。

 聞きなれない言葉かもしれませんが、日本に住む20歳以上60歳未満の人は、全て国民年金に加入しており、加入者を法律上次の3種類に分けています。

第1号被保険者 → 自営業者、学生、2号又は3号に該当しない方
第2号被保険者 → 会社員(厚生年金の加入者)
第3号被保険者 → 2号被保険者の被扶養配偶者

したがって、みなさんの多くは現在第2号被保険者ということになりますね。
  さて、第3号被保険者の話にもどりますが、この第3号被保険者の保険料は厚生年金保険の一部が充てられており、第3号被保険者が個別に保険料を納付したり、配偶者を扶養家族にしている厚生年金の加入者の保険料に上乗せして徴収されているわけではありません。つまり、第3号被保険者の期間は、保険料を納付したとみなされ、将来は他の被保険者と同様に老齢基礎年金を受けることができます。
  一概にどれくらいのメリットがあるかは比較できませんが、現在(平成19年11月時点)自営業者などの第1号被保険者の保険料が月14,100円です。

 ここまでお話をすれば、結婚したら専業主婦の方が得なのではないかとか、私は懸命に働いて保険料や税金をはらっているのにと不公平さを感じる方もいるかもしれません。
  実際、税金の配偶者控除にしても、国民年金の3号制度にしても、これらの被扶養配偶者に対する優遇制度が、女性の就労意欲を抑え、パートタイマーの賃金相場を下げているという指摘がされています。

 女性のライフスタイルが多様化する中で、今後、税や社会保険制度も変わってくることだと思います。移り行く制度の中で、生活の安定や働く生きがいななど自身が何を優先するのかを考えて将来の働き方を選択していかれてはと思います。

プロフィール

櫻井 了子
社会保険労務士、 2 級 FP 技能士  28 歳、大阪生まれ
社会保険労務士行政書士 関昇事務所 勤務 
http://www.seki-office.com
趣味は、野球観戦(虎党)です。昨年は、 15 試合くらい甲子園に行きました。野球シーズンが始まると、応援と仕事の両立が大変です。

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