何気なくもらっているお給料。しかし、明細書をよく見ると「これって何?」ということがいっぱいあります。社会保険料や税金が引かれて手取りは減ります。各項目別に疑問を解明していきます。
今回は、時間外手当について考えてみましょう。給与の支給項目については、各会社によっていろいろ定めがあると前回も書きましたが、時間外手当に関しても例外ではありません。みなさんの会社のケースには残念ながら触れられませんが、よくある事例を中心にお話していきます。
まず、前提として、時間外労働に関する労働基準法の決まりについて。少しアカデミックな話になりますが、我慢してください。
労働基準法では、法定労働時間といって、法律上労働時間の上限が定められており、1週間につき40時間、1日については8時間を超えて労働させてならないことになっています。(例外規定は、紙面上割愛します)
この法定労働時間を超えて労働をさせた場合、会社は通常労働したときの賃金の25%以上の率で計算した割増賃金を支払う義務があります。
例えば、次の労働時間で給与の人が20時間の時間外労働をした場合の割増賃金は次のようになります。
【労働時間】
9:00〜18:00(休憩1時間)実働8時間
休日 土曜日と日曜日(平均出勤日数22日)
【給与(月給制)】
基本給 160,000円
職務手当 20,000円
家族手当 5,000円
通勤手当 15,000円
総額 200,000円
この場合、時間外割増賃金の基礎となるのは、基本給+職務手当の18万円で、家族手当や通勤手当といった福利厚生的に支給される手当や実費弁済に類する手当は割増賃金の基礎から除外されます。
そして、1時間当たりの割増賃金を計算します。
18万円(基本給+職務手当)÷1ヶ月の所定労働時間数(8時間×22日)×1.25
=1,278円
よって、時間外労働をした時間が20時間なので、このつきの時間外割増手当は、
1,278円×20時間=25,560円
というような計算になります。
法律の規定を理解していただくため、シンプルに計算できる事例を挙げてみました。ただ、実際には、別途会社でルールを作って、時間外手当を支給している会社も多くの受けられます。もちろん、法律に準拠した形で。
具体的にどういうルールでしている会社があるのかについては紙面がなくなってしまったので、次回引き続きお話します。
櫻井 了子
社会保険労務士、 2 級 FP 技能士 28 歳、大阪生まれ
社会保険労務士行政書士 関昇事務所 勤務
http://www.seki-office.com
趣味は、野球観戦(虎党)です。昨年は、 15 試合くらい甲子園に行きました。野球シーズンが始まると、応援と仕事の両立が大変です。