何気なくもらっているお給料。しかし、明細書をよく見ると「これって何?」ということがいっぱいあります。社会保険料や税金が引かれて手取りは減ります。各項目別に疑問を解明していきます。

年金加入記録問題について

今回は、緊急番外編、年金加入記録問題について書きます。
新聞やテレビで聞かない日はないというくらい話題になっている「年金問題」。いったい何が問題なのか?私たちにも関係ある話なのか?どうしたらいいのか?

日に日に問題が多岐に渡ってきているのですが、ことの発端は次のようなことです。日本の公的年金制度には、サラリーマンが加入する厚生年金、自営業者が加入する国民年金、公務員の加入する共済組合と大きく3つの制度があり、制度ごとに加入者一人ひとりに番号を割り振り管理していました。これを平成9年に、基礎年金番号といって「生涯に渡り一人に一つの番号」を割り振り、転職などで違う年金制度に加入した際も、1つの番号で年金記録を管理できるようにしました。
ただ、それまでに複数の年金制度に加入したことのある方については、制度それぞれで番号を持っているので、それらの番号を基礎年金番号に統合するという作業が必要なのですが、それが何らかの理由でできていない人がいるということが分かりました。
実際には、複数の番号を持っていてもすぐさま問題ということではなく、年金を請求するときに基礎年金番号以外の番号が分からないなどで、加入していたはずの期間を発見できないということになると年金の請求漏れ(国からすれば支給漏れ)ということが起こり得るのです。

そこで、まず私たちができることとして、皆さん年金手帳はあるでしょうか?青色の表紙のものであれば、そこに記載されている番号が「基礎年金番号」です。
もし、表紙がオレンジ色の物または複数の年金手帳を持っている場合は、それぞれの番号を確認してみてください。基礎年金番号以外に、複数の番号がある場合には、それぞれの加入記録が統合されていない可能性がありますので、会社を通じてもしくは直接社会保険事務所に番号の統一ができているかの確認を取ってみるとよいでしょう。
なお、複数の番号のどれかに「基礎年金番号設定済」の旨の記載があれば、統合手続きはできているので手続きは不要です。
あと、一般に女性の場合、結婚で氏名が変わったり、専業主婦で扶養家族になったり、はたまた就職したり、生涯のうちに年金の手続きを取らないといけない機会が男性に比べてたくさんあります。これらの手続きが遅れたり忘れてしまうと加入記録が正しく反映されない原因にもなりかねません。転職や結婚など手続きが必要な場合は、こまめに会社や役所に相談して正しく速やかに手続きを取るようにすることを私はおすすめします。それが自分の年金を守る方法でもあります。

年金制度は複雑で分からないという声は普段からよく耳にします。しかしこの度のニュースを聞けばお国任せではいられません。少しでも関心をもって知識を蓄えておく必要がありますね。

プロフィール

櫻井 了子
社会保険労務士、 2 級 FP 技能士  28 歳、大阪生まれ
社会保険労務士行政書士 関昇事務所 勤務 
http://www.seki-office.com
趣味は、野球観戦(虎党)です。昨年は、 15 試合くらい甲子園に行きました。野球シーズンが始まると、応援と仕事の両立が大変です。

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