何気なくもらっているお給料。しかし、明細書をよく見ると「これって何?」ということがいっぱいあります。社会保険料や税金が引かれて手取りは減ります。各項目別に疑問を解明していきます。

社会保険料 ―――――― いろんな給付が得られる

前回、支給額と手取り額の違いについて書きました。
支給額より手取り額が減ってしまう原因、控除されている中身を見てみると、大きく分けると@健康保険などの社会保険料、A源泉所得税などの税金、B組合費や給食代など会社独自のしくみで控除されるものがあります。

この中で、今回は@の社会保険料について。
給与から控除される保険料は、雇用保険料、健康保険料、厚生年金保険料です。
この保険料はどうやって決まるかというと、皆さんの給与の額にそれぞれの保険料率を掛けて決まります。

つまり、給与が高くなればなるほど多くの保険料を払うことになり、 20 万円の給与の人と 40 万円の給与の人の保険料を比べれば 40 万円の給与の人は 20 万円の人の 2 倍の保険料を支払う計算になります。

こんな話をすると、「給与の高い人は損だな」と思われるかもしれませんね。しかし、保険というのは、少し奥が深いのです。

保険には給付があります。
例えば、健康保険。健康保険に加入していれば、ケガや病気をしたときに病院で診療を受けられることはもちろん、このケガや病気が長期に及び会社を休まなければいけない場合には、「傷病手当金」という給付を受けることができます。給付額は、おおよそ給与の 2/3 の額。

すなわち、給付をもらう際は、給与の高い人は、多くの保険料を払っている分、給付額も多くなるのです。雇用保険の失業給付や、厚生年金の老齢年金についても(遠い話でピンとこないかもしれませんが)、給与の額によって、給付の額も決まります。

女性ならではの給付「育児」「出産」「介護」

また加えて社会保険には、女性ならではという給付あります。
雇用保険の、「育児休業給付、介護休業給付」、健康保険の「出産手当金」がその代表で、それぞれ育児や介護そして出産にあたり会社を休業したときに受けられる給付です。

働く女性の皆さんは、きっとこれらの給付を受ける機会もあるはず。この「保険料に対して給付」があるというところが、保険と税金の大きな違いです。こうして考えれば、大事なお給料ではありますが、保険料を払うことにも相応の意義があることなのです。

最後に皆さんに朗報を。この 4 月からの雇用保険料率が、 0.2 パーセント下がりました。 20 万円の給与の人で、月々 400 円安くなります。少しですが、カフェでコーヒーの一杯くらいは飲めますね。

プロフィール

櫻井 了子
社会保険労務士、 2 級 FP 技能士  28 歳、大阪生まれ
社会保険労務士行政書士 関昇事務所 勤務  http://www.seki-office.com
趣味は、野球観戦(虎党)です。昨年は、 15 試合くらい甲子園に行きました。野球シーズンが始まると、応援と仕事の両立が大変です。

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